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愛知県版スパン表作成(木材の強度試験の基本とデータ処理)研修1!
こんにちは!
ウッドビレッジ事務局ブログにお越しいただきありがとうございます。
先日、8/11日12日、県知多農林水産事務所林務課から「愛知県版スパン表作成」の為の
「木材の強度試験の基本とデータ処理研修」の案内をもらいお手伝いのつもりで行ってきました。
場所は県の施設で、新城市にある「森林・農林センター」です。
少し報告が専門的になりますが、木造住宅には欠かせない木材ことですので、その研修の様子を報告しますね!
今回の研修目的は、
これまでは木造住宅の構造計算に用いる愛知県産材版の「スパン表」が無く、建築関係者が県産木材を利用しにくい状況にあり、今回「スパン表と県産木材利用の手引」を作成する為の「木材の強度試験の基本とデータ処理」目的で研修がおこなわれました。
参加者は林業・木材産業関係者、学識経験者、設計関係の方々45名ほどです。
古川先生のお話の様子;
初日は午前10時から、講義研修が始まり県の林務課の鍋田さんから「愛知県の木材利用の取り組みとスパン表」について、
続いて、名古屋大学院環境学研究科 准教授 古川先生から「愛知県版スパン表作成の必要性と意義」について、最後に、森林・林業技術センターの主任研究員の豊島さんから「スパン表作成のための県産材の強度試験の方法・手順について説明があり、12時頃午前の研修は終了です。
写真:ウッドビレッジ住宅展示場(三和木展示棟)柱や梁材から構成された建前時の骨組写真。
写真のような梁材の大きさを「スパン表」を利用して簡単に求められるようにする為の試験・方法とデータ処理の研修!
梁材:構造物の上部からの荷重を支えるため、または柱をつなぐために架け渡す水平材のこと。
ヘルメットをかぶり研修の説明を聞いて作業の開始です。
午後からの研修は、試験で使用する梁・杉材(幅120mm×高さ240mm)の計測作業が主な目的です。
この作業で、強度(強さ)を予測するデータを取ります。
含水率(材料中に含まれる水分の比率)は、自然乾燥と人工乾燥をして20%以下との説明です。
一般的には、木材(構造用製材)の強度等級区分法として「目視による等級区分法」と「機械による等級区分法」の
二つの方法で区分されています。今回も二つの方法で強度等級区分をする説明です。
ますは、「目視による等級区分」の作業です。 試験梁の節測定、節の大きさ、位置を測り記録します。
節の大きさや節の数で、目視等級 1級~3級を判断します。 この材は、大きな節があり3級と判断されました。
年輪数、小口割れや面材割れも記録します。
次は、「機械による等級区分」の作業です。
「機械による等級区分」には「縦振動法」と「応力派波法」の二つの方法があります。
まず、「縦振動法」による測定、小口をハンマーで打撃して、反対の小口のマイクで固有振動数を計測します。
「応力派波法」は両小口にセンサー付け、小口をハンマーで打撃して、打撃音の伝達時間を計測します。
Ef7.29 Ev8.94、 測定値から、ヤング係数を推定、ヤング係数E70でしょうか。
ヤング係数は木材の強度を示す指標となり、数値が大きいほど「強く、たわみにくい材」ということを指します。
木材製品にはヤング係数、E50、E70、E90 と表示されています。
丸太の段階で製材(乾燥材)のヤング係数を予想し梁に適する丸太を選別する機械のようです。
丸太の段階で強さがわかると便利ですね。現在、試験中とのこと、今後に期待したいです。
一日目の研修は、ここで終了です。 一応、試験梁の強さの推定はできました。
明日は、実際に梁材に力を加えて強さを確かめてみる実験です。
スパン表とは:
木材の強度試験に基づき、一般的な条件で構造計算をあらかじめ行い、木造住宅の梁材等の大きさを決める時、
簡単に求められるようにあらわした表。
木造住宅を設計する際に床を支える梁材の構造計算等が必要ですが、表によって求めることができます。
研修センターに宿泊です。
夕方6時から懇親会が始まり、木について、いろいろ話をしていたら話が盛り上がり、
あっという間に深夜の12時頃になってしまいました。
一日目の研修報告はこれで終わりますねv
「ウッドビレッジ」では、木造住宅展示モデルの見学を行っています。
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